CT検査・検診

CT検査とは

CT検査とは、放射線を使って体内の断層写真を得られる検査で、体内をくまなく調べられる検査装置です。

30秒ほどの息止めで、大抵検査は終わります。

検査時間こそ短いですが、そこから得られる情報は非常に多く、かつ精度の高いものです。

例えば胸部レントゲン写真ではわからない肺がんや、いわゆる盲腸として知られる虫垂炎など、今や診断にCT検査は必須です。

当院ではCTを使って迅速かつ正確に診断することを心掛けております。

 

CT画像は、その後ダブルチェックのため読影専門医が読影し、見落としが無いように心掛けております。

問題があればすぐにご連絡しております。

 

CT検査だからこそ発見できる主な病気

頭部領域

▼くも膜下出血
くも膜下出血とは、脳を外側から保護している3層の脳膜の中で「くも膜」と「軟膜」の間から出血することで起こる病気です。今まで経験したことのないような突然の激痛です。CTでの迅速な診断が必要です。

 

▼脳梗塞・脳出血
脳の血管が詰まったり・出血したりすることによってろれつが回らない、手足の力が抜ける、めまいが起きるなどの症状を引き起こします。心臓の不整脈が原因のケースもあります。いずれも早期の診断と専門医療機関での治療が必要です。

 

▼脳腫瘍
慢性的な頭痛や吐き気、眼の症状(見えにくい、二重に見える)、耳の症状(聞こえづらい)、めまいなど、腫瘍の出来る部位によって症状が異なります。CTでの正確な診断をおすすめします。

 

▼硬膜下血腫
過去の頭部外傷が原因で、脳の外側に出血がたまる病気です。高齢者に多く、認知症のような症状が出ることで知られています。診断されれば、簡単な手術により完治することができます。

 

胸部領域

▼肺炎

微熱・熱がずっと続くなどの長引く風邪症状、胸部レントゲンでも異常が見られないのに咳、痰が多い時に疑われます。

CTでは肺炎の分布、程度が詳細に判断できるため、非常に有効な検査となります。

 

▼慢性閉塞性肺疾患(COPD)

少し歩くとすぐに息切れがする、慢性的な咳や痰、などが主な症状の呼吸困難に陥る病気です。喘息と間違えられやすい症状ですが、喫煙歴がある方に多く見られております。当院ではCOPDの程度をわかりやすい画像で診断し、適切な処置を行います。

 

▼肺がん

早期の段階では全く無症状です。進行すると血痰や胸痛、他に肺炎のような症状が出ることがあります。日本のがん患者さんのなかで、肺がんは死亡者数が男性1位、女性2位と非常に多くみられる病気です。CTで正確な診断をすることができます。

 

▼大動脈瘤

全身に血液を巡らせる血管(大動脈)が拡大してこぶのように膨らんだ状態をいいます。多くの場合は無症状です。胸部レントゲンで大動脈の大きさの異常を指摘されて、精密検査で見つかる場合があります。放置すると徐々に増大し破裂すると命に関わることがあります。

 

▼大動脈解離

上記の大動脈を覆う3層の壁が、なんらかの原因により別々にはがれてしまう状態をいいます。その原因は様々ですが、遺伝的要因や動脈硬化によるものだと言われております。”バットで殴られたような”と表現される急激な背中、胸の痛みが特徴です。脳梗塞のような症状で発症することもあります。この病気も急激に破裂することがあるため、早期に診断し、専門病院での治療が必要です。

 

腹部領域

▼慢性肝炎、肝硬変
肝炎ウィルス感染 アルコールなどが原因になります。症状は無症状や倦怠感のみの場合から、進行するとむくみや黄疸が出現します。肝臓がんや食道静脈瘤などを合併することがありますが、これらもCTで診断できます。

 

▼膵炎、膵腫瘍(すいえん、すいしゅよう)
膵臓とは胃の後ろに隠れて位置しており、食べ物の消化を助け、血糖値の上昇を防ぐホルモンを分泌する役割を担う非常に重要な臓器です。その膵臓が炎症を起こす、あるいは腫瘍ができることによって背中の痛みなどの症状を引き起こすことがよく知られています。その他に膵臓由来の消化酵素やホルモンによる分泌異常による長引く下痢、糖尿病の悪化、などの症状が見られることがあります。

 

▼尿管結石
激しい背中の痛みが主な症状です。一旦治まり、再度痛み出す、間欠的な症状も特徴です。血尿が出ることもあります。CTでは結石の位置、尿の停滞の程度、残った結石の有無がわかります。

 

▼腹部大動脈瘤
胸部と同様に無症状のことがほとんどです。高血圧、動脈硬化が原因と考えられています。放置すると破裂する危険があり、CTでの診断、経過観察が必要になります。